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日本共産党の回答
■質問1 第23回参議院選挙での女性議員の目標値について
(1)女性候補者を増やすためのポジティブアクションを講じておられますか。具体的な内容をご記入ください。
(2)女性候補者の目標値は何%でしょうか。(男性候補者数 名/女性候補者数 名)
(1)(2)の質問にいっしょにお答えさせていただきます。
日本共産党は、人口の半数をしめる女性の政治参加の促進は民主主義の前進にとっての重要な課題であると考えています。政治的及び公的活動における女性に対する差別を撤廃し、女性が政治的及び公的活動において男性との平等を享有することを確保するための措置を講じることを義務づけている国連女性差別撤廃条約の立場にたって、世界のなかでも遅れた現状の改善のための努力を、政府はもとより、政党もすすめていかなければならないと考えています。
日本共産党は、国民・女性の願いにこたえ、実現するために、男性、女性にかかわりなくふさわしい候補者の擁立をすすめており、女性候補についても、党員の約半数をしめる女性党員のなかから擁立の努力をしています。2010年の参議院選挙の比例代表候補の女性比率は50%でした。
第23回参議院選挙については、現在、比例・選挙区あわせた予定候補51人中女性予定候補は15人(29・4%)となっています。
比例代表候補 男性 4名/女性 1名
選挙区候補 46選挙区(沖縄のぞく)で、男性 32名/女性 14名
沖縄選挙区は、社大党委員長を革新無所属候補として推薦。
(3)女性候補者の活動を支援する具体策を講じておられますか。
女性候補者のみなさんは、平和運動や女性運動、福祉や子育ての運動、環境をまもる運動などさまざまな分野で活動したり、職場で労働者の要求をとりあげてたたかったり、豊かな経験と実績を積んでこられた方々です。
しかし、だれもがふさわしいと認め候補者となられた方でも、日本の社会では、家事・育児・介護などさまざまな負担を女性が担わざるをえない状況もあります。さまざまな条件に即して、子育てや介護、くらしの問題での苦労や悩みを個人の問題にせず、個別の援助もすすめています。候補者活動をすすめるための政治的学習の援助もすすめています。
■質問2 第三次男女共同参画基本計画にもりこまれた諸条項の中で、貴党として重点をおく3項目を挙げ、その理由も記入してください。(2020年めどに30%に到達する計画も含めてご記入ください)
(1)職場での女性差別や不利益扱いを許さず、是正のための法改正をすすめること、女性も男性も仕事と家庭が両立できるよう社会的支援を強めることです
(2)民法改正の実現、家庭内暴力、セクシャルハラスメントなどを生まない社会づくり、国の謝罪と補償による旧日本軍「慰安婦」問題の解決などをはかり、男女平等・人権尊重・民主主義をすべての分野につらぬくことです
(3)政策・意思決定機関への女性の参加の促進をはかり、女性が生きいき活躍できる社会にすることです
【その理由】
女性へのあらゆる差別の撤廃を義務づけた国連女性差別撤廃条約の批准から30年近くたっているにもかかわらず、日本の女性差別の是正はいまだに大きく立ち遅れています。女性労働者の2人に1人以上が非正規雇用であり、賃金は非正規をふくめると男性の半分です。この女性の地位の低さが経済危機、雇用破壊のもとで、女性の貧困と格差をいっそう大きく広げています。保育所の待機児童問題はますます深刻です。1人目の子の妊娠・出産で6割が退職しており、女性が最も働きにくい国となっています。
民法改正もいまだ実現していません。女性差別撤廃委員会はじめ国連機関から、日本政府に厳しく批判がくりかえされているところです。
女性の高校進学率は男性を上回り、大学・大学院への進学率も高まり、社会のあらゆる分野で女性の活躍がひろがっているにもかかわらず、政治の分野でも、公的な分野でも、教育、雇用の分野でも、政策・意思決定機関への参加は著しく遅れています。世界でも異常な女性への差別、非正規労働の実態、働きたくても働きつづけることの困難の解決、仕事と子育ての両立支援などをはかるとともに、国連女性差別撤廃委員会の勧告にあるように、暫定的特別措置も導入した早急な改善が必要と考えています。2020年までに30%の目標の達成に政府が先頭にたつとともに、政党の努力が必要と考えています。
■質問3 女性の政治参画を高める上でどんな選挙制度が望ましいとお考えでしょうか。
比例代表選挙制度です。日本共産党は、4月3日、「小選挙区制を廃止し、民意を正しく反映する比例代表制への抜本的改革を 衆議院選挙制度についての日本共産党の見解と提案」を発表し、「小選挙区制を廃止し、全国11ブロックの比例代表制に改革する」「総定数480議席を維持し、すべての定数を現行の比例11ブロックに人口比例で配分する」ことを提案しています。
小選挙区制は民意を極端にゆがめる制度であるとともに、女性がもっとも出にくい制度でもあります。女性の政治参加の促進にとっても、国民の多様な意思を反映できる比例代表制にしていくことが必要です。スウェーデン、フィンランド、ノルウェーなど女性の政治参画がすすんでいる国は、民意がもっとも反映する比例代表制をとっています。比例代表制の実現のために力をつくします。